骨の変形はしばしば見受けられる。
あるご年配のお客様は脊椎が右側に大きく側弯しており、よく調べると肋骨も右側にズレているようであった。右側弯している箇所と腰に痛みを感じておられた。
小さい頃から頻繁に乙女座りをされる癖があったようで、常に同じ側で座られていたとのこと。
その過程で股関節と骨盤に歪みが生じ、その上に載っている腰椎にも歪みが生じたことは想像に難くない。
生まれつきか乙女座りの結果かは分からないが、肋骨の変形も手伝ってか胸椎から腰椎にかけて大きく右側弯が生じる結果に。
以前に比べ側弯度合いがこの数年で進行したとのこと。
背中の筋肉が衰え脊椎を支える力が低下したためと推測できる。
股関節と骨盤の歪みを調整し、その後脊椎を可能な範囲で調整したところ、伏臥位(うつ伏せ)状態では脊椎の側弯度合いがかなり改善し直線に近い状態になった。
ただし立ち上がると、重力と肋骨変形及び広背筋低下のため脊椎は右側弯を呈するものの、施術前に比べるとその弯曲度合いは小さく、また痛みも消えたとのこと。
骨の変形を治すことは不可能だが、きちんとズレや歪みを施術することによって症状や痛みを和らげることができるので、また側弯度合いが大きくなったり痛みが出てきたら施術をさせていただきますと伝えた。
またちょっとでも背中の筋肉をつけるような運動習慣を作るようにもお願いした。
お大事に。